口腔内フローラの状態は、動脈硬化にも影響する!

口腔内の微生物のバランス(フローラ)を良好に保つことが、虫歯や歯周病の予防のみならず、健康の維持にはとても重要と考えられています。最近の、症例研究で、動脈硬化の患者では、健康な人に比べて、口腔フローラに違いがあることがわかり、口腔内のフローラを整えて健康に保つことが重要との研究成果が報告されました。

この研究では、動脈硬化を持つ患者と健常者の合計92名のボランィアの口腔内の微生物に関して比較分析しました。
その結果、両グループのフローラは類似していましたが、グラム陰性細菌である、Anaeroglobusと呼ばれる菌種が、動脈硬化群で有意に多いなどの特徴がみられたのです。これらのことから、口腔内のAnaeroglobusが多いことが動脈硬化症の発症に関係していることが示されたのです。

引用元

Oral microbiota in patients with atherosclerosis. Atherosclerosis. 2015, 243:573-578.