口腔内プロバイオティクスK12株

オーラルフローラの改善

犬の成長に伴い歯石の蓄積は口臭や歯周病の悪化につながり、さまざまな健康状態に悪影響を与えることが最近の研究でわかってきました。
歯石は、歯周病原細菌群が集合してバイオフィルムを口腔内に形成することによると考えられています。自らが産生した菌体外多糖類により覆われ、さらに成長して、バリアを形成するのです。
歯周病の状態では、悪玉菌が優勢な状態になっているため、オーラルケアには、口腔内の悪玉菌と善玉菌のバランスを保つことがとても大切なのです。
口腔内に歯垢が蓄積すると悪玉菌が集積して、さらに強固な歯石に成長するため、口腔内のフローラの管理やブラッシングによる人為的管理が非常に重要といわれています。

しかし、定期的な歯磨きで頻繁に歯石を取り除くことは、実際には難しいのが現実です。そこで私たちは、最近、この問題を解決するために非常にユニークな技術を開発しました。
つまり、口腔内のフローラを正常に整えることで、歯周病原菌の増殖を抑える方法を開発したのです。

K12株の発見と驚くべき効果

口腔内のフローラを改善することができる可能性がある善玉菌として、Streptococcus salivarius K12株を分離したのです。
K12株(世界12カ国PCT特許登録)は、ニュージーランドのオタゴ大学の研究で2%程度いるとされる口臭が本質的に少ないヒトから発見された口腔用プロバイオティクスです。K12株は有害菌の増殖を抑制する静菌性ペプチドSalvaricinA2と、死滅効果のあるSalvaricinBを同時に産生することで、歯周病菌の増殖を抑制したり、口臭を減らすことが確認されています。

また、その後、免疫調節作用や炎症軽減効果もあることが確認されました。K12株は、ヒトの口腔から分離された菌ですが、最近の研究で、歯周病への対処が必要な犬に対して投与した場合でも、歯周病の発生が顕著に抑制されるという結果が示されたのです。K12株は元々人の口腔に住み着いていた安全性の高い菌ですが、人に対する安全性試験で安全性を実証することで、米国ではself-GRASに認証されています。

K12株のメリット

K12株は、通常のブラッシングのように麻酔下での獣医師による治療が不要で、飼い主の判断でペットに簡単に投与することができますので、継続的に簡単に利用することが出来ますので、歯石を効率的に減らすことが出来るのです。もちろん、抗生剤を使用して一時的に悪玉菌を減らして歯周病を抑制することは可能ですが、抗生剤の使用により耐性菌が増える可能性がありますし、悪玉菌と同時に善玉菌をも減少させてしまいますので、直ぐに、抗生剤服用前の状態に戻ってしまいます。

一方、12株摂取によって口腔内の悪玉菌を抑えることでバランスを改善することは、理想的な状態であるといえます。さらに、K12株はその活性を維持させることが有効性の発揮にはとても重要ですが、私たちは、その活性を高める技術を開発することで、口腔内で有効に働かせることを可能としました。

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