Cariogram outcome after 90days of oral treatment with SS-M18…

虫歯のリスクが高い子供に対するストレプトコッカス・サリバリウスM18の90日間投与治療におけるカリオグラム結果:ランダマイズコントロール比較試験の結果

(Clinical, Cosmetic and Investigational Dentistry, 2015, 7: 107-113)

【試験結果概要】
虫歯は子供における最も一般的な慢性疾患である。カリオグラムは異なる齲蝕状態におけるリスクファクターに基づくアルゴリズムプログラムであり、齲蝕のリスクをより管理したいとする臨床医師の助けになるものであることは、よく理解されている。これらのアプローチにより、齲蝕の診断がすすみ、患者のリスクを特定することに利用される、さらに、その後の齲蝕の進行の前に、適切な回避的評価ができる。齲蝕の進行に最もよく取り上げられる因子としては、ストレプトコッカス・ミュータンスである。それらの、ミュータンスによる酸性の口腔内のプラークは、プロバイオティクスであるストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)M18により産生されるバクテリオシンにより、効果的に対抗できる。その上、M18がヒトの口腔内粘膜に定着することで、デキストラナーゼ、ウレアーゼ産生により、ミュータンス菌のプラークの形成抑制や酸性化の中和が起こる。
 本試験においては、76名の齲蝕のリスクが高い76名の子供がランダマイズし、一群には、M18を含むプロバイオティクス(Caroblis®)を90日間投与し、他群には未処理であった。これらの結果から、M18治療により新たに虫歯が進行するリスクが少なくなることが示されたと同時に、歯科医がカリオグラムの結果に基づくハイリスクと考えられる患者の治療に、M18を有効に活用出来るという可能性が示された。

ss-m18

(出典:Clinical, Cosmetic and Investigational Dentistry, 2015:7, 107-113)

図2結果:M18での治療により、新たに虫歯移行への可能性回避が(緑)が大幅に増加し、感受性が低下し(水色)、バクテリア状態(赤)が改善した。